USB 3.0 と USB 2.0以前の互換性について

 USB 3.0規格では従来のUSB 2.0と比較して約10倍もの転送速度を可能とします。このような高速転送を実現するためにUSB 3.0規格は、USB 2.0以前とはあらゆる面において全く異なるシステム構造で設計されました。
 例えば、USB 2.0ではDC結合による双方向リンク(送信と受信で同一線を使用)を採用していましたが、USB 3.0ではAC結合によるデュアルシンプレックス方式(送信2線と受信2線を別々に使用)を採用しており、USB 2.0とUSB 3.0は全く別の規格であると言えます。(図1)

図1 Type端子にてUSB 3.0規格とUSB 2.0規格が混在する場合のシステム構造 (引用:USB3.0 Architecture Overview, Bob Dunstan)

図1 Type端子にてUSB 3.0規格とUSB 2.0規格が混在する場合のシステム構造 (引用:USB3.0 Architecture Overview, Bob Dunstan)

 上述の通り全く異なる規格であるUSB 2.0とUSB 3.0ですが、USB 2.0 従来コネクタの奥にUSB 3.0専用ピンを5本追加することで下位互換性が保たれています。(図2)

図2 USB 3.0と2.0の下位互換性

図2 USB 3.0と2.0の下位互換性

 つまり短い銅線パッシブケーブルではUSB 3.0で追加された5ピンを含めて全結線すれば下位互換対応が実現可能です。しかし銅線パッシブケーブルでは電気抵抗による減衰のため長尺対応ができないデメリットがあります。
 対して信号劣化の少なく長距離転送できるメリットがあるアクティブ光ファイバケーブルですが、内蔵ICによりデータ信号を光変換するため同時に1種類のシステム構造しか対応できません。例えば一般的にUSB 3.0のデータ信号(デュアルシンプレックス方式)を転送する場合、USB 2.0や1.1規格(双方向リンク方式)はサポートされていませんでした。

 弊社の光ファイバUSBケーブルでは、光モジュールの内部ICに独自の専用ドライバを持たせることで、USB 2.0及び1.1規格への対応を可能にしました。これにより最新機器からレガシー機器まであらゆるUSBデバイスと文字通りのプラグアンドプレイ接続を実現します。

法人様向け評価用貸出サービス

無料で1週間お試しいただける貸出サービスも行っております。購入をご検討の方は是非事前にお試しください。